廃業=破産ではない。上手な会社のたたみ方②

廃業を考えていたのですが、破産はどうしても避けたかったので、決断までに時間がかかってしまいました」

 

債務超過となってしまい、廃業か、あるいは破産を検討されている経営者の方は、法律相談の際に異口同音におっしゃいます。

債務超過となったとしても、新規開拓やリストラ、追加の融資等の手段によって廃業や破産を回避することは当然といえます。

しかし、債務超過している会社の廃業=破産ではありません

 

もちろん、事業の継続が困難となった場合、廃業せざるをえなくなることもあります。

ただ、事業停止(廃業)に至った場合でも、破産は最後の手段ですので避けるべきといえます。

 

問題は、「破産を避けよう」と思うあまりに、早い時期に専門家への相談のタイミングを逃してしまうことが多い点です。

「破産を避ける」理由は、大きく分けると二つです(ほかにもいろいろありますが、重要な2点を挙げます)。

①取引先や従業員に迷惑をかけたくない

②経営者が連帯保証をしているため、会社の破産=経営者の破産となるため

 

①についてのポイントは、「会社のコアとなる事業が継続可能かどうか」=収益性や将来性があるか、という点です。

仮に、会社のコアとなる事業に収益性や将来性が見込まれるのであれば、事業価値を算定した上で、取引先や従業員を含めて事業を譲渡する(支援先や第二会社等への譲渡)ことによって、取引先や従業員への迷惑は最低限に抑えることが可能です。

次に、②については、「経営者保証のガイドライン」にしたがって、経営者の保証債務を整理できれば、経営者自身が自己破産することなく、個人のインセンティブ資産を残すといったことも可能になります。ただ、経営者の個人保証の債務を「経営者保証のガイドライン」にしたがって整理するためには、主債務者である会社が法的清算といった手続きをとっていることが必要となります(主債務者=会社だけ休眠し、連帯保証人だけ「経営者保証のガイドライン」によって整理するということは困難でしょう)。

もっとも、経営者保証のガイドラインは金融機関の債権は適用を受けますが、それ以外の連帯保証については範囲外ですので、経営者が金融機関以外の連帯保証をしているかどうかという点を検討する必要があります。

 

以上のように、債務超過している会社の廃業=破産ではありません

まずは、迅速に事業価値を算定して、将来性や収益性を見極めることが重要です。また、連帯保証の整理についても検討しておく必要があります。

 

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代表弁護士  阪野 公夫

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