M&Aにおける契約前の注意点

■ M&Aの契約

最近、M&Aという方法も珍しくないので、「知人の会社を買いました」「親族が会社を売ったのですが・・・」といった相談も増えており、とりわけ「M&Aの契約締結後にトラブルになった」「契約前に説明を受けなかった企業内の問題が出てきた」という相談が非常に多いため、M&Aの契約を締結するときには注意が必要です。

M&Aは、一般的に、

  1. 候補者の選定
  2. 契約の締結
  3. 契約の実行

 

 という流れで進んでいきます。

しかし「①候補者の選定」はスムーズに進んだものの、いざ②契約の締結となると様々な問題が出てきます。むしろ、M&Aの契約において何も問題がない、ということはないというのが実感です。

M&Aにおいて失敗しないためには、①候補者の選定の後、②契約の締結に進む前に、契約書の条項を慎重にチェックすべきです。

 

■ M&Aの契約締結前のデューデリジェンス

どのようなM&Aの手法を用いたとしても、①候補者の選定が終わりますと、②契約の締結の前に、通常、デューデリジェンス(DD)を実施します。デューデリジェンスとは、買収したいと考えている企業が、候補者(相手側企業)のリスクを調査して確認する作業・手続きです。

デューデリジェンスによって、候補者(相手側企業)のリスクを洗い出し、十分に検証した上で、②契約の締結に進む、ということが重要です。

ですが、候補者(相手側企業)のリスクの洗い出しが不十分であると(ときには、ほとんどデューデリジェンスを実施せず、リスクの洗い出しがなされていないケースもあります)、契約の中にリスクに対応した条項を盛り込むことができず、③契約の実行後に、リスクが表面化してM&A自体が失敗に終わる、という事案が多いので注意が必要です。

 

■M&Aで失敗しないために

M&Aの成否を分けるものは、契約締結前のリスクの洗い出しにあるといっても過言ではないと思います。

どうしても①候補者の選定が終わると、リスクが見えにくくなってしまう場合があります。

M&Aで失敗しないためには、契約の締結前にしっかりとリスクを洗い出して検証することが必要です。

リスクの洗い出しの後は、リスクをどのように契約書に盛り込むか、ということになりますが、この点は契約交渉になりますので、場合によっては交渉決裂ということもあるかもしれません。

十分に交渉をした上で、②契約の締結→③契約の実行へと進むことになります。

 

 

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